昨年、好評だった演劇展を、今年も引き続き開催いたします。
先回は、すべて私の作・演出でしたが、今後はバリエーションを広げて、他の演出家の作品も登場します。より多彩な角度から、私の作品世界を味わっていただければと願っています。
『隣にいても一人』は、過去に国内各地で制作した作品の再演です。『銀河鉄道の夜』は昨年、フランスの国立演劇センターの依頼で作った作品の日本版初演となります。『さようなら』は、世界各地で上演されてきた作品を今回新バージョンとしてリニューアルしました。様々な企画が、巡り巡って一堂に集まり再演されるのは、作家として何よりの喜びです。
一人でも多くのお客様に、楽しんでいただければと思います。
平田オリザ
アンドロイド演劇『さようならVer.2』 ...上演時間:約25分
テクニカルアドバイザー:石黒 浩 (大阪大学&ATR石黒浩特別研究室)
「ぼくもう、いかなきゃなんない」
死を目前にした少女に、ただ詩を読み続けるアンドロイド。
その少女の死後、行き場を失った“彼女”を待ち受ける運命とは―。
大阪大学石黒浩研究室が一昨年開発した、実在のモデルそっくりのロボット「ジェミノイドF」と人間俳優が共演。
今回は全編日本人キャストによる上演、アフターストーリーを追加したロングバージョンでお送りします。
公演日時
4月7日(土)15:30【B】4月8日(日)14:00【F】
4月9日(月)18:00【D】
4月11(水)12:00【D】
4月13日(金)18:00【A】
4月14日(土)16:00【C】
4月15日(日)12:00【E】 ...(全7ステージ)
出演
アンドロイド「ジェミノイドF」
アンドロイドの動き・声:井上三奈子
【A】=村田牧子 河村竜也 【B】=村田牧子 海津 忠 【C】=村田牧子 星野拓也
【D】=菊池佳南 河村竜也 【E】=菊池佳南 海津 忠 【F】=菊池佳南 星野拓也
※【A】~【F】の6通りのキャストで上演します。
スタッフ
ロボット側ディレクター:力石武信(大阪大学石黒浩研究室) 小川浩平(ATR石黒浩特別研究室)
製作:大阪大学、ATR石黒浩特別研究室、(有)アゴラ企画・青年団
『銀河鉄道の夜』 ...上演時間:約60分
「銀河ステーション、銀河ステーション―。」
星祭りの夜、1人寂しく夜空を見上げるジョバンニの耳に突如響く車掌の声。
親友カンパネルラとともに“本当の幸せ”を求めて様々な星座を旅し、2人の行き着く先は―。
宇宙の果ての輝く星々と美しい友情で紡ぐ、いのちのファンタジー。
昨年、同演劇展の特別企画としてリーディングを行った『銀河鉄道の夜』が、いよいよ本公演として登場します。
公演日時
4月8日(日)12:00【a】4月9日(月)19:30【c】
4月12日(木)18:00【b】
4月13日(金)16:00【a】
4月15日(日)13:30【c】
4月16日(月)16:00【b】 ...(全6ステージ) ※【対象年齢】小学校高学年から
出演
【a】=小林亮子 堀 夏子 中村真生 井上みなみ 富田真喜
【b】=たむらみずほ 髙橋智子 村田牧子 山本裕子 菊池佳南
【c】=渡辺香奈 高橋 縁 小林亮子 木引優子 鄭 亜美
※【a】~【c】の3通りのキャストで上演します。
『隣にいても一人』関西編・広島編・三重編 ...上演時間:各編とも約60分
「えっと、問題は」「二人が夫婦だということでしょう」
朝目覚めると何故か夫婦になっていた昌平とすみえ。
離婚の危機にある彼らそれぞれの兄と姉も巻き込み、2組のカップルを通して綴る夫婦のカタチ。
カフカの『変身』に発想を得、平田オリザが描く不条理コメディ。
2008年に、全国各地の方言で8バージョンを一挙上演し話題を呼んだ、『隣にいても一人』の中から、今回は関西編、広島編、三重編をお送りします。
公演日時
【関西編】4月7日(土)13:30
4月14日(土)19:30
4月15日(日)17:30 (全3ステージ)
【広島編】
4月8日(日)19:30 ★
4月11日(水)19:30
4月15日(日)15:30 (全3ステージ)
【三重編】
4月7日(土)19:30 ★ 4月8日(日)17:30 ....(全2ステージ)
出演
【関西編】永井秀樹 二反田幸平 井上三奈子 端田新菜
【広島編】河村竜也 坂田光平(客演) 田原礼子 池田あい(客演)
【三重編】片田俊二(劇団津演) 二反田幸平 山本裕子 申 瑞季
協力:山小屋シアター(広島編)、三重県文化会館(三重編)
『阿傍列車』 ...上演時間:約75分
「いや、僕たちはね、何もないんですよ。終点まで行って帰ってくるだけ。」
間延びした会話。車窓に過ぎ行く景色。そのすき間に珍客は訪れた。
1991年、平田オリザが内田百閒の紀行文をもとに元祖演劇乃素いき座に書き下ろし、その後約20年もの間、同劇団によって上演されている『阿房列車』。この傑作に青年団の俳優でもある木崎友紀子が“演出家”として挑みます。
公演日時
4月/////5日(木)19:30 ★
7日(土)17:00
10日(火)20:00
13日(金)19:30
14日(土)13:30
15日(日)19:30 ...(全6ステージ)
出演
山内健司 松田弘子 菊池佳南
『思い出せない夢のいくつか』 ...上演時間:約60分
「あれって、本当ですか? 夫婦が似るって。」
星の数ほど生まれる思いは、衝突、爆発、死を繰り返す。
これは大人のための『銀河鉄道の夜』。
1994年、第七病棟の緑魔子を客演に迎えて当時“異色の組み合わせ”と評され、渋谷・横浜・伊丹の3都市ツアーを敢行した本作。『阿房列車』と併せての木崎演出で、個性豊かな俳優達と共に皆様にお届けします。
公演日時
4月/////6日(金)19:30 ★
8日(日)15:30
10日(火)18:00
11日(水)13:30
12日(木)20:00
14日(土)17:30 ...(全6ステージ)
出演
秋山建一 高橋 縁 鈴木智香子
木崎友紀子
1996年より青年団に所属し、『カガクするココロ』『サンタクロース会議』ほか数々の平田オリザ作品に出演。また、ワカテジシュキカク24『カンガルー』(作:別役実 2005年7月)、青年団若手自主企画vol.33『スネークさん』(作:ツキムラニホ 2007年6月)、青年団リンク・二騎の会『F』(作:宮森さつき 2010年1月)、青年団若手自主企画vol.50現代口語寸劇『若い兄嫁(仮)』(作/共同演出:ふじきみつ彦 2011年7月)に演出家としても参加し、不条理劇からダンス、コメディに至るまで多彩なアーティストとの創作活動を展開している。